superwhisper レビュー 2026: 料金、モデル、評価
superwhisperは、音声認識モデルを自分のMacの中で動かせる数少ない音声入力アプリのひとつです。声をサーバーに送らずに文字にできるという点が支持されていて、Macの音声入力を探している人が最初に名前を聞く製品でもあります。2026年にはWindowsとiOSにも広がりました。
この記事を書いているのは、競合にあたるKanaを作っているチームです。その前提で読んでください。事実の部分は、superwhisperの公式サイトに書かれている内容と、掲載されている画面だけを使っています。
先に結論を書きます。どの音声認識モデルを動かすかを自分で決めたい人、会議を録音して文章にしたい人、Mac以外のOSも毎日使う人には、superwhisperが向いています。一方で、ブラウザやSlackに向かって話したいだけであれば、機能はかなり余ります。その余りぶんを月額か買い切りで払うことになります。
superwhisperはどんなアプリか
Mac全体で使える、押しながら話す方式の音声入力です。ショートカットを押しながら話して離すと、そのとき前面にあるアプリに文字が入ります。内部ではOpenAIのWhisper系モデルを端末内で動かしていて、モデルのサイズを選べます。設定を変えれば、クラウド側のモデルを呼ぶこともできます。
設定できる範囲の広さは、もう少し評価されていい部分だと思います。固有名詞を登録して人名や略語の誤変換を減らせますし、アプリごとに挙動を変えられますし、対応しているクラウドモデルには自分のAPIキーを使えます。

出典: superwhisper (superwhisper.com)
この画面は、このアプリがどんな人に使われているかをよく表しています。EBITDAとØysteinを同じ週に口述する人は、試しに触っているのではなく、仕事の道具として使っています。
2026年の料金
有料のみのアプリだと思われがちですが、無料枠があります。Proの機能を15分ぶん試せて、そのあとも基本機能は期限なく使い続けられます。
Proは月8.49ドルです。年払いにすると2か月ぶん無料になり、学割もあります。買い切りのライフタイムライセンスもあり、公式サイトでは最も選ばれている選択肢として表示されています。法人向けは個別見積もりです。
毎日口述するなら買い切りを選ぶのが素直で、月額がいくらかという話は関係なくなります。週に2回くらいの使い方だと、道具として使っているものにサブスクリプションを払っている感覚が残ると思います。
モデルを選べることが一番の特徴
多くの音声入力アプリは、精度と速さのどちらを取るかをアプリの側で決めています。superwhisperはその判断を使う人に渡しています。
Whisperの大きいモデルは精度が上がるかわりに時間がかかり、ノート型のMacではバッテリーも減ります。小さいモデルはほぼ即座に返ってきますが、人名や専門用語での間違いが増えます。どちらが正解かは、短いメッセージを書いているのか、取材の録音を文字にしているのかで変わります。superwhisperはその都度選べます。
クラウドモデル経由であればIntel Macでも動きます。これは見た目より大きな違いです。2019年や2020年のMacはまだ現役で使われている一方、端末内処理を売りにする新しいアプリの多くは、対応を静かにやめているからです。
| superwhisper | Kana | |
|---|---|---|
| モデルを端末内で動かす | 対応 | 対応 |
| モデルのサイズを選べる | 選べる | 選べない |
| 自分のAPIキーでクラウド | 使える | 使えない |
| WindowsとiOS | 対応 | 非対応 |
| Intel Mac | クラウドモデル経由で対応 | 非対応、Apple Silicon専用 |
| 会議の録音と要約 | あり | なし |
| 固有名詞の登録 | あり | あり |
| 音声入力の費用 | 無料枠のあと月8.49ドルか買い切り | 買い切り$9.99、回数制限なし |
| ファイル文字起こしの費用 | 有料枠 | 買い切り$9.99 |
superwhisperがKanaより優れている点
動く場所が広いこと。 Windows、iOS、そしてクラウドモデル経由でIntel Macにも対応します。KanaはApple Silicon搭載のMac専用で、今後もそこは変わりません。仕事で2つのOSを行き来しているなら、比較する意味はここで終わります。
会議を録音して文章にできること。 Kanaには会議まわりの機能が一切ありません。録音も要約も話者分離もなく、これは後回しにしているのではなく、作らないと決めている範囲です。
モデルを自分で選べること。 Kanaは言語ごとにモデルを1つだけ載せていて、選択肢を出していません。大きいWhisperモデルで時間をかけて精度を取る、という使い方はKanaにはできません。
AIまわりの自由度が高いこと。 自分のAPIキーを使う、提供元を選ぶ、モデルを差し替える。Kanaの書き換えは自社のプロキシを通る1経路だけです。
小さいアプリで足りる場合
superwhisperの出来が悪いという話ではありません。ブラウザに向かって話したいだけの人には、機能が多すぎるという話です。
Kanaがやることは1つです。キーを押しながら話し、離すと文字が入ります。音声入力もファイルの文字起こしも回数制限がなく、SRT、VTT、Markdownで書き出せます。音声入力はネットワーク通信を一切行いません。これは宣伝文句ではなく、CIで検査している項目です。
アプリ本体は2.4 MBで、常駐サービスもログイン項目もアカウントもなく、Dockにも出ません。音声モデルは約540MBの別ダウンロードなので、インストール全体が2.4 MBというわけではありませんが、口述していない間は何も動いていません。
superwhisperとKanaを並べて計測したことはないので、この記事にCPUのグラフはありません。載せているブログは他にあります。こちらが載せれば、それは計測ではなく宣伝になります。
項目ごとに並べたものはKanaとsuperwhisperの比較ページにあります。superwhisperのほうが優れている項目も、そのまま載せています。
こんな人にはsuperwhisper
- MacのほかにWindowsやiOSでも口述する
- Intel Macを使っている
- 会議を録音して文章にしたい
- 使うモデルを自分で選びたい、または自分のAPIキーでクラウドモデルを動かしたい
- 長い文章を口述していて、応答の速さより文字起こしの質を重視する
こんな人にはKana
- Apple Silicon搭載のMacだけで作業している
- 音声入力に毎月払うのではなく、買い切りで使えるものがいい
- ファイルの文字起こしをよく使うので、有料枠に入っていると困る
- 書き換えを自分で有効にしない限り、通信しないアプリがいい
- 設定項目が多いより、そのまま使える初期設定のほうがいい
よくある質問
superwhisperは無料で使えますか
無料枠があります。Proの機能を15分ぶん試せて、そのあとも基本機能は期限なく残ります。すべての機能を使うには、月8.49ドルのProか、買い切りのライフタイムライセンスが必要です。
オフラインでも動きますか
端末内のモデルを使っているときは動きます。クラウドモデルと、自分のAPIキーで使う提供元には接続が必要です。Intel Mac対応も、そのクラウドモデル経由です。
声はサーバーに送られますか
端末内のモデルを使っている間は送られません。クラウドモデルを選んだ場合や自分のAPIキーを使った場合は、音声かテキストがその提供元に渡ります。それが、そのモデルを使うための条件です。
もっと安いsuperwhisperの代わりはありますか
いくつかあります。Kanaもそのひとつです。判断の基準は、外れる機能が自分に必要かどうかです。モデル選択、会議の録音、WindowsとiOS、Intel対応。どれも要らないなら余分に払っていることになります。1つでも要るなら、価格で決めるところではありません。Kanaの側の内訳は料金ページにあります。
どちらにするか迷っている場合は、Kanaとsuperwhisperの比較ページで項目ごとに並べています。superwhisperのほうが優れている点も書いています。